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path: root/Documentation/ja_JP/HOWTO
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NOTE:
This is a version of Documentation/HOWTO translated into Japanese.
This document is maintained by Tsugikazu Shibata <tshibata@ab.jp.nec.com>
and the JF Project team <www.linux.or.jp/JF>.
If you find any difference between this document and the original file
or a problem with the translation,
please contact the maintainer of this file or JF project.

Please also note that the purpose of this file is to be easier to read
for non English (read: Japanese) speakers and is not intended as a
fork. So if you have any comments or updates for this file, please try
to update the original English file first.

Last Updated: 2011/03/31
==================================
これは、
linux-2.6.38/Documentation/HOWTO
の和訳です。

翻訳団体: JF プロジェクト < http://www.linux.or.jp/JF/ >
翻訳日: 2011/3/28
翻訳者: Tsugikazu Shibata <tshibata at ab dot jp dot nec dot com>
校正者: 松倉さん <nbh--mats at nifty dot com>
         小林 雅典さん (Masanori Kobayasi) <zap03216 at nifty dot ne dot jp>
         武井伸光さん、<takei at webmasters dot gr dot jp>
         かねこさん (Seiji Kaneko) <skaneko at a2 dot mbn dot or dot jp>
         野口さん (Kenji Noguchi) <tokyo246 at gmail dot com>
         河内さん (Takayoshi Kochi) <t-kochi at bq dot jp dot nec dot com>
         岩本さん (iwamoto) <iwamoto.kn at ncos dot nec dot co dot jp>
         内田さん (Satoshi Uchida) <s-uchida at ap dot jp dot nec dot com>
==================================

Linux カーネル開発のやり方
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これは上のトピック( Linux カーネル開発のやり方)の重要な事柄を網羅した
ドキュメントです。ここには Linux カーネル開発者になるための方法と
Linux カーネル開発コミュニティと共に活動するやり方を学ぶ方法が含まれて
います。カーネルプログラミングに関する技術的な項目に関することは何も含
めないようにしていますが、カーネル開発者となるための正しい方向に向かう
手助けになります。

もし、このドキュメントのどこかが古くなっていた場合には、このドキュメン
トの最後にリストしたメンテナにパッチを送ってください。

はじめに
---------

あなたは Linux カーネルの開発者になる方法を学びたいのでしょうか? そ
れともあなたは上司から「このデバイスの Linux ドライバを書くように」と
言われているのでしょうか? 
この文書の目的は、あなたが踏むべき手順と、コミュニティと一緒にうまく働
くヒントを書き下すことで、あなたが知るべき全てのことを教えることです。
また、このコミュニティがなぜ今うまくまわっているのかという理由の一部も
説明しようと試みています。


カーネルは 少量のアーキテクチャ依存部分がアセンブリ言語で書かれている
以外は大部分は C 言語で書かれています。C言語をよく理解していることはカー
ネル開発者には必要です。アーキテクチャ向けの低レベル部分の開発をするの
でなければ、(どんなアーキテクチャでも)アセンブリ(訳注: 言語)は必要あり
ません。以下の本は、C 言語の十分な知識や何年もの経験に取って代わるもの
ではありませんが、少なくともリファレンスとしては良い本です。
 - "The C Programming Language" by Kernighan and Ritchie [Prentice Hall]
 -『プログラミング言語C第2版』(B.W. カーニハン/D.M. リッチー著 石田晴久訳) [共立出版]
 - "Practical C Programming" by Steve Oualline [O'Reilly]
 - 『C実践プログラミング第3版』(Steve Oualline著 望月康司監訳 谷口功訳) [オライリージャパン]
 - "C:  A Reference Manual" by Harbison and Steele [Prentice Hall]
 - 『新・詳説 C 言語 H&S リファレンス』
       (サミュエル P ハービソン/ガイ L スティール共著 斉藤 信男監訳)[ソフトバンク]

カーネルは GNU C と GNU ツールチェインを使って書かれています。カーネル
は ISO C89 仕様に準拠して書く一方で、標準には無い言語拡張を多く使って
います。カーネルは標準 C ライブラリとは関係がないといった、C 言語フリー
スタンディング環境です。そのため、C の標準で使えないものもあります。任
意の long long の除算や浮動小数点は使えません。
ときどき、カーネルがツールチェインや C 言語拡張に置いている前提がどう
なっているのかわかりにくいことがあり、また、残念なことに決定的なリファ
レンスは存在しません。情報を得るには、gcc の info ページ( info gcc )を
見てください。

あなたは既存の開発コミュニティと一緒に作業する方法を学ぼうとしているこ
とに留意してください。そのコミュニティは、コーディング、スタイル、
開発手順について高度な標準を持つ、多様な人の集まりです。
地理的に分散した大規模なチームに対してもっともうまくいくとわかったこと
をベースにしながら、これらの標準は長い時間をかけて築かれてきました。
これらはきちんと文書化されていますから、事前にこれらの標準についてでき
るだけたくさん学んでください。また皆があなたやあなたの会社のやり方に合わ
せてくれると思わないでください。

法的問題
------------

Linux カーネルのソースコードは GPL ライセンスの下でリリースされていま
す。ライセンスの詳細については、ソースツリーのメインディレクトリに存在
する、COPYING のファイルを見てください。もしライセンスについてさらに質
問があれば、Linux Kernel メーリングリストに質問するのではなく、どうぞ
法律家に相談してください。メーリングリストの人達は法律家ではなく、法的
問題については彼らの声明はあてにするべきではありません。

GPL に関する共通の質問や回答については、以下を参照してください。
	http://www.gnu.org/licenses/gpl-faq.html

ドキュメント
------------

Linux カーネルソースツリーは幅広い範囲のドキュメントを含んでおり、それ
らはカーネルコミュニティと会話する方法を学ぶのに非常に貴重なものです。
新しい機能がカーネルに追加される場合、その機能の使い方について説明した
新しいドキュメントファイルも追加することを勧めます。
カーネルの変更が、カーネルがユーザ空間に公開しているインターフェイスの
変更を引き起こす場合、その変更を説明するマニュアルページのパッチや情報
をマニュアルページのメンテナ mtk.manpages@gmail.com に送り、CC を
linux-api@ver.kernel.org に送ることを勧めます。

以下はカーネルソースツリーに含まれている読んでおくべきファイルの一覧で
す-

  README
    このファイルは Linuxカーネルの簡単な背景とカーネルを設定(訳注
    configure )し、生成(訳注 build )するために必要なことは何かが書かれ
    ています。カーネルに関して初めての人はここからスタートすると良いで
    しょう。

  Documentation/Changes
     このファイルはカーネルをうまく生成(訳注 build )し、走らせるのに最
     小限のレベルで必要な数々のソフトウェアパッケージの一覧を示してい
     ます。

  Documentation/CodingStyle
    これは Linux カーネルのコーディングスタイルと背景にある理由を記述
    しています。全ての新しいコードはこのドキュメントにあるガイドライン
    に従っていることを期待されています。大部分のメンテナはこれらのルー
    ルに従っているものだけを受け付け、多くの人は正しいスタイルのコード
    だけをレビューします。

  Documentation/SubmittingPatches
  Documentation/SubmittingDrivers
     これらのファイルには、どうやってうまくパッチを作って投稿するかに
     ついて非常に詳しく書かれており、以下を含みます(これだけに限らない
     けれども)
        - Email に含むこと
        - Email の形式
        - だれに送るか
     これらのルールに従えばうまくいくことを保証することではありません
     が (すべてのパッチは内容とスタイルについて精査を受けるので)、
     ルールに従わなければ間違いなくうまくいかないでしょう。

     この他にパッチを作る方法についてのよくできた記述は-

	"The Perfect Patch"